ラッピングの資材は種類が豊富で、それらを組み合わせて贈り物に相応しい色付けや意味付けをできるのが、ラッピングコーディネートのやりがいを感じるところです。
そんなラッピングコーディネートにも『算数』があるように思います。
ペーパーとリボンだけではシンプルだから、他の資材やリボンを重ねたり、コサージュやオーナメントを加えたり、という単純な『足し算』。
同じ包み方でも資材の組み合わせを変えると、お洒落感が倍増する『掛け算』。
素敵な柄だけど全体を包むと賑やかすぎたり華やかすぎると感じる時には、幅広のリボンや不織布を掛けて柄の見える面積を減らす、という一見加えておきながらの『引き算』も。
そして均等に仕上げられた折り幅など、図形の美しさを表現できるのはある種の『割り算』かもしれません。
今回は、そんなラッピングコーディネートの『算数』の一事例をご紹介。
先日、オーダーラッピングで承ったお誕生日の贈り物。
お品物はノートパソコンと小物。
実用的かつお相手様がご希望の品物で既にご存じとのことなので、お品物のイメージから離れた華やかなラッピングにしてほしいとのご依頼でした。
お相手様の好みなどを伺いながら贈り主様とご相談して資材を選ぶのですが、なかなかイメージがまとまらないご様子でしたので、思い切って光沢のある花柄のペーパーをお勧めすると、予想通り「少し華やかすぎるかな…」とのご反応。
そこで、ノートパソコンと小物をそれぞれお包みする必要があるので、花柄のペーパーで包んだ二つの包みを不織布で一つにまとめてラッピングすることをご提案しました。
華やかすぎるペーパーに不織布を重ねることで露出を抑える『引き算』です。
結果、ラッピングの仕上がりに贈り主様もご納得いただき、めでたく任務完了です。
ラッピングコーディネートの『算数』を自由自在に操れる『達人』を目指している途上ですが、持ち込みラッピングをご依頼くださる贈り主さまが、ラッピングされた贈り物を抱えて喜んでお持ち帰りくださるので、こちらも喜びいっぱいになり「次もがんばろう!」と思えるのです。
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